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『Vol.123 夢を追うのは親不孝なのか』

2019.06.21 公開

『Vol.123 夢を追うのは親不孝なのか』

2019.06.21 公開
相談者 ちよ(女性・17歳)

初めまして。私は今年18歳になります。

私は小さい頃に体が弱く、両親や祖母に沢山苦労をかけました。
家は決して裕福ではないけれど、私立の学校に通わせてもらい、
習い事もさせてくれます。
一生懸命働いて育ててくれた両親のためにも
将来は安定した職業に就いて安心させなければと思っていました。

しかし、私はどうしても大衆演劇の役者になりたいのです。
観る事とやる事では大違いだし、簡単な甘い道ではない。
難しいとは分かっているけれど、やはりなりたいと思います。

共働きの両親の代わりに育ててくれた祖母は、
父(私の曾祖父)が座長だったことをよく話してくれました。
座は解散してしまい、祖母と曾祖母はかなり苦労したそうです。
だから絶対に役者にはならないでほしいと
祖母や両親に言われました。

今は来年の大学受験に向けて勉強しています。
その大学に通うお金は両親が出してくれる・・・
そう考えると、このまま夢を諦めなければいけないのでは?
と感じます。

夢を追うことは親不孝でしょうか。
宜しくお願い致します。

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「どうしても芸能活動してみたい」
って言うんだったら、ちゃんとした事務所に入ったら?
ちゃんとしたよ。ちゃんとしたオーディションを受けて、
マスコミメディアに出れるような、
そういう仕事を選んだほうがいいと思うな。

大衆演劇だけは、
ちょっと反対かな。うん。

いやっ、反対かなって、
若い子がどんどんそういうことをやってくれることは、
とーってもいい事だと梅沢さん思ってる。うん。
だって、そういう人達が一生懸命やってくれなかったら、
どんどんなくなっちゃうから。スーッ。

でも見返りはどうかって、そりゃ難しいかなぁ。
うん。みんな夢を持って入ってくるんだろうけどね。
その事をお父さんもおじいちゃんもおばあちゃんも、
みんな知ってるんだよ。

一座が解散してしまったってことは、
何かがあったわけだからね。

そのことをよく考えて、
それで、どうしてお前さんが大衆演劇に入ることが
イカンよって言っているのか、

もう一回聞いてみな。
そうすれば少しは分かる。

でも、どうしても忘れられないんだったら、
ちゃんと芸能活動できるようなところに行きなさい。
うん。そのほうがいい。うーんと努力してね。
お芝居も練習、歌の練習もする。踊りのレッスンもする。
そしてオーディションを受ける。

あぁ、中途半端でやったら、
芸能界なんて絶対に恐ろしいところだからね。

分かったね?

梅沢富美男
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